2026-10-12
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「間に立つのが自分の役目」と踏ん張るほど、心はすり減っていった
家に帰ってからも、まだ仕事のことを考えていませんか。上からは「結果を出せ」、下からは「話を聞いてほしい」。どちらも大事だと分かっているからこそ、つい自分のことが後回しになる。正直、私もずっとそうでした。
「間に立つのが自分の役目だから」と踏ん張ってきた
上司の顔色をうかがいながら、部下の愚痴を受け止めて、「間に立つのが自分の役目だから」と思って踏ん張ってきました。
でも、ふと気づくと、心がすり減っていたんです。
“板挟み”という言葉がありますが、あれは本当に的を射てますね。
上にも下にも、同じくらい気を遣っているのに、どちらにも「うまくやれてない気がする」。それが、一番こたえるんです。
逃げ道は、責任を放棄することじゃない
そんな日々の中で、私が見つけたのが「逃げ道設計」という考え方です。
聞こえは少しネガティブかもしれませんが、“逃げる場所を決めておく”ことは、中間管理職にとって強みになると思っています。
逃げ道とは「責任を放棄する」ことではなく、心を守るための仕組みだからです。
戦略的に「距離をとる」「預かる」「受け流す」ことで、踏ん張りすぎない働き方を選べるようになります。
ここからは、私が実践して少しずつ心が軽くなった“逃げ道設計”の7つのルールを書いておきます。もし、あなたが今まさに板挟みの中にいるなら、どれかひとつでも役に立ててもらえたらうれしいです。
断る線、預かる線、受ける線を先に引いておく
① 断る線を、自分の中に引く
すべてを引き受けようとすると、心がパンクします。「今はここまでならできる」と、自分の線を先に決めておく。それが、長く働くための防波堤になります。「できません」と言うよりも、「〇〇なら対応できます」と伝えると、角が立ちにくいです。
② 預かる線で、時間を稼ぐ
すぐに答えを出さなきゃと思うほど、判断を誤ります。「一度持ち帰りますね」は、逃げではなく戦略。少し時間を置くだけで、心も頭も整理されるものです。即答しない勇気が、自分を守ることに繋がります。
③ 受ける線を決める
全部は無理でも、ここだけはちゃんとやる。その“受ける線”を決めておくと、判断に迷いません。「自分の責任の範囲」を自分の言葉で定義しておくこと。これがあるだけで、振り回されなくなります。
話を聞く場を、課題を共有する場に変える
④ 1on1は「話を聞く日」ではなく「共有する日」
部下との1on1を、愚痴を聞く場にしてしまうと、心が持たなくなります。「話を聞く」より「課題を共有する」にフォーカスを変えると、自分の負担も、相手の不満も減ります。たとえば、「今日は“どうしたいか”を一緒に考えようか」と切り出すだけで、流れが変わります。
⑤ 感情を“受け止める”けど、“背負わない”
部下の不安や不満を受け止めるのは大切ですが、背負う必要はありません。「そう感じたんだね」で止めておく。それ以上は、自分の心のリソースを奪うだけです。共感と同情は、似ていても違うものです。
忙しいときほど、余白と余地を残しておく
⑥ 数字に追われるときこそ、“余白の時間”を入れる
タスクが詰まっているときほど、あえて空白の時間をカレンダーに入れておきます。たった15分でも、予定に「思考整理」と書くだけで、その時間が自分を守る防御壁になります。忙しいほど、立ち止まる勇気を。
⑦ 「全部を分かろうとしない」勇気を持つ
中間管理職は、“理解のプロ”である必要はありません。大事なのは、「違うことを認める」柔らかさだと思います。上司も部下も、別の立場・別の物語の中にいます。全部を理解しようとすると、苦しくなります。「そういう見方もあるね」と言えるだけで十分です。
逃げ道をひとつ、ポケットに
「逃げ道」と聞くと、弱いように感じるかもしれません。
でも本当は、逃げ道を知っている人こそ、長く、しなやかに働ける人だと思っています。
上司にも、部下にも、ちゃんと向き合いたい。それでも、自分の心だけは置き去りにしない。
私は今日も小さな逃げ道を、ひとつポケットに忍ばせています。

