2026-09-14
- ブログ
私たち上司にできる一番の応援は、叱ることではないと思う
もし部下がミスをしたら、あなたは最初にどんな言葉をかけますか。責める?フォローに徹する?それとも黙って見守る?──正解は一つではありません。ただ確かなのは、部下がその瞬間どう動くかで、成長のスピードも、チームの未来も変わるということです。
ミスは終わりではなく「スタートの号砲」
多くの若手は「ミスをしてしまったら終わりだ」と思いがちです。
部下がうつむき、肩を落とし、「すみません」と小さな声で謝る。そんな場面は、どの職場でもよくありますよね。
ここで「なんでこんなことをしたんだ」と叱責すれば、その瞬間、部下の心は閉じてしまいます。しかし逆に、「ここからがスタートだよ」と声をかけてあげたらどうでしょう。部下は「まだやれることがある」と感じ、立ち直るきっかけを掴めます。
大切なのは、ミスを”終わり”にするのではなく、”新しいスタート”に変える視点を持たせることです。この視点を持てるかどうかが、次の一歩の速さを決めます。
初動は「血止め」を最優先にする
ミスが発覚したら、まずは「血止め」。これは応急処置のことです。具体的には、
- お客様や取引先への影響を最小限に抑える
- 間違った情報やデータが広がらないように止める
- 今すぐできる応急対応を優先する
です。部下に伝えるべきは、「完璧な解決策を考えるのは後でいい。まずは被害を広げないことが最優先」という考え方です。
ここで部下がオロオロして動けなくなることも多いですが、そのときこそ上司が「いまやるべきことは何だろう?まずはこれを押さえよう」と道筋を示すことが必要です。部下は経験が浅いため、最初の一歩を導いてもらうことで安心して動き出せます。
「気をつけます」で終わらせない
応急処置が終わったら、次に必要なのは再発防止です。
ここで気をつけたいのは、部下に「気をつけます」「次は注意します」と言わせて終わりにしないこと。注意力や精神論に頼っても、人は必ず同じミスを繰り返します。
そこで上司の役割は、
- チェックリストを整備する
- ダブルチェックの仕組みを導入する
- フローそのものを改善する
といった「仕組み」で部下を守ることです。
上司が「次はどうやって仕組みで防ぐ?」と一緒に考えることで、部下は「再発防止は個人の努力ではなくチームでつくるもの」だと理解できます。この経験は、部下がリーダーになる未来のための最高の教育になります。
部下に伝えておきたい3つの心得
部下がミスをしたときに、必ず伝えておきたい心得があります。
- 逃げないこと 怒られるのを避けるために隠したり先延ばしにしたりするのは最悪の対応です。問題は小さいうちに明るみに出すほど、解決は早くなります。
- 目を背けないこと ミスを直視するのはつらいですが、そこからしか学びは生まれません。事実を見つめる強さを持つことが、次の成長につながります。
- 誠心誠意で向き合うこと お客様や取引先に対して逃げずに謝り、誠実に対応する。その姿勢こそが信頼回復の第一歩です。
部下には「逃げるよりも、誠実さが未来を開く」と伝えてあげたいです。
繰り返し伝えることしかできない
これらは一度伝えれば身につくものではありません。だからこそ、上司が繰り返し伝え続けることに意味があるのです。
部下のミスは、上司にとって「指導のチャンス」です。怒りで終わらせるのではなく、初動対応のスピード感、再発防止の仕組み、そして逃げずに誠実に向き合う姿勢を部下に教える。これを繰り返すことで、部下は挑戦を恐れず、失敗を成長に変えられるようになります。
私たち上司にできる一番の応援は、「ミスは終わりじゃなく、スタートなんだよ」と伝え続けること。そうやって育った部下は、必ず次の世代へもその考え方を引き継いでいきます。
つまり、ミスを力に変えられる部下を育てること。それこそが、上司としての最大の役割なのではないでしょうか。

