2026-08-26
- ブログ
全部を即答できる上司でいようとして、勝手に苦しくなっていた
「○○の件、どうなってますか?すぐに教えてください」。クライアントからこんなメールが飛び込んできた瞬間、心臓がドキッとします。部下に確認しようにも、つかまらない。やっとつかまえても、回答がなかなか出てこない。その間、私は「まだかな…」「早く返さないと…」と、イライラや不安に飲み込まれそうになります。
コントロールできないことに、焦っている
管理職といえども、細かな業務まで即答できるわけではありません。焦りやイライラの正体は、突き詰めると「自分ではコントロールできないこと」に直面しているからだと思います。
- クライアントのスピード感はコントロールできません
- 部下の回答スピードもコントロールできません
その結果、「早くしなければ」「すぐ答えないと怒られるかも」という不安が増幅します。
実は、この不安は責任感が強い人ほど大きくなるのです。「部下の仕事を守らなければ」「お客様に迷惑をかけられない」という気持ちが強いほど、心は乱れやすくなります。
しかし、この心理を理解しているだけで、少し気持ちは楽になります。「不安を感じるのは、私が責任感を持っている証拠なんだ」と思えるからです。
呼吸を整える「3秒ルール」
では、どうすれば心を落ち着かせることができるのか。ここからは、私が実際に役立てている三つの方法です。
一つめは、呼吸です。焦った時は、3秒かけて息を吸い、3秒かけて吐きます。これを数回繰り返すだけで、副交感神経が働き、落ち着きを取り戻せます。
机の下でこっそり実践しても構いません。ほんの数十秒で、驚くほど心が静まります。
「今できることリスト」を書き出す
二つめは、「確認中」「調整中」と書き出して、今の自分がやれることを明確にすることです。頭の中だけで考えると不安が膨らみますが、紙やPCに書き出すと、やれることが見えるので安心できます。
例えば——
- 部下に依頼した:済み
- クライアントには「確認中」と伝えた:済み
- 次の対応は、部下からの返事を待つこと:未
こう整理すると「やるべきことはやった」と実感できます。
自分の課題と、部下の課題を分ける
三つめは、アドラー心理学にある「課題の分離」の応用です。
- 自分の課題=確認を依頼する、状況をクライアントに伝える
- 部下の課題=正確な回答を出す
ここを切り分けると、「私は私の役割を果たしている」と安心できます。責任を全て背負い込まず、役割を明確にすること。それが、平穏を保つ鍵になるのです。
管理職は「全てを即答できる人」ではない
管理職は「全てを即答できる人」ではなく、「状況を調整する人」です。だからこそ、部下に「焦っています!」と伝わる必要はありません。むしろ、落ち着いて構えている姿を見せることで、チーム全体が安心します。
具体的には——
- クライアントには「ただいま確認中です。進展があればすぐ共有します」と落ち着いた文面で返信します
- 部下には「ありがとう、助かるよ」と余裕を見せます
さらに、ユーモアを交えて「まあ急がば回れだな」くらいの雰囲気を漂わせると、不思議と自分自身も楽になります。
不安を見せないことは、演技ではなく「チームを守るリーダーの姿勢」なのだと、私は思っています。
乱れた心を、戻す習慣
お客様対応の場面は、実は「上司としての姿勢」が一番よく出る瞬間です。焦って右往左往するより、呼吸を整え、やれることを明確にし、でんと構えて対応する。それだけで、部下も安心し、クライアントからも信頼されます。
心が乱れても構いません。大事なのは、乱れた心を戻す習慣を持っていることだと思います。
あなたは、乱れた心をどうやって戻していますか。

